ウッドデッキの耐久性は材料で変わる?
ウッドデッキは、室内と庭をつなぐ空間です。木材に囲まれた自然な雰囲気で、四季をより身近に感じることができます。子どもやペットの遊び場としても最適ですし、天気の良い日には、テーブルとチェアを出して食事を楽しむのも素敵です。
・ウッドデッキの材料には天然木と人工木がある
ウッドデッキの材料はさまざまな種類がありますが、おおまかには「天然木」と「人工木」の2つに分けることができます。それぞれの材料の特徴や、メリット・デメリットを確認していきましょう。
天然木ウッドデッキの特徴とメリット
天然木のウッドデッキ材は、乾燥させた木材をそのまま板状に切り出したもの。表面保護のために塗装が施されていますが、木目を活かすよう透明感のある塗料を使用することが多いです。
・天然木ウッドデッキのメリット
温かみのある感触は天然木ならでは。日差しの強い夏場も比較的熱くなりにくいです。また、紫外線や風雨に晒されることで色合いや質感が変化していきます。天然木ウッドデッキは、自然素材本来の風合いにこだわりたい人、経年変化も含めて楽しみたい人におすすめです。
・天然木のおもな種類
天然木の種類は、大きく2種類に分けることができます。
ソフトウッド
ソフトウッドとは、その名の通り柔らかい木材のこと。スギやマツに代表される、葉が細い樹種(針葉樹)で、柔らかいため加工がしやすいことが特徴です。
また、成長が早いことから安定供給が可能なため、比較的安価に購入できます。
ソフトウッドの一例
ウエスタンレッドシダー、レッドウッド、ヒノキなど
ハードウッド
ハードウッドは、ソフトウッドとは逆に硬い樹種のこと。おもに葉が幅広く平たい「広葉樹」が分類されます。成長が遅いため木目が締まっており、耐久性が高く重量があることが特徴です。ソフトウッドに比べて価格は高めとなります。
ハードウッドの一例
イペ、ウリン、イタウバ、セランガンバツなど
天然木ウッドデッキのデメリット
木材本来の質感が魅力の天然木ウッドデッキですが、デメリットも確認しておきましょう。
天然木は自然素材のため、紫外線や風雨に晒されることで、反りや歪みが生じたり表面がささくれたりする場合があります。表面の塗料が次第に剥がれたり退色したりしていくため、定期的な塗り直しが必要です。特に、湿度が高く風通しの悪い環境では傷みが進みやすいので注意しましょう。
・天然木ウッドデッキの注意点
天然木ウッドデッキを快適に使用するためには、普段から傷みや腐食が生じていないか点検し、必要に応じて早めに補修することが大切です。材料の種類や周囲の環境にもよりますが、1年〜1.5年に一度は塗料を塗り直しましょう。適切なメンテンスを実施すれば、ウッドデッキの風合いを美しく保ち、寿命を伸ばすことができます。
・天然木ウッドデッキならハードウッドがおすすめ
「できるだけ費用を安く済ませたい」という理由から、ウッドデッキの材料にソフトウッドを選ぼうと考える人も多いかもしれません。しかし、ハードウッドは導入費用こそ高めですが、長い目で見ると維持コストは抑えやすいのです。耐久性が高いため、メンテナンスの頻度を低く、塗替えのサイクルやウッドデッキ自体の寿命を長くすることができます。ウッドデッキの材料は、ハードウッドがおすすめです。
人工木ウッドデッキの特徴とメリット
人工木ウッドデッキとは、合成樹脂(プラスチック系素材)をおもな原料として作られたデッキ材のこと。ひとくちに人工木ウッドデッキといってもその種類は大変豊富で、価格帯も幅広いことが特徴です。
ひと目でプラスチック製と分かる人工的な製品から、色合いや木目を再現して天然木の印象に近づけたものまでさまざまです。樹脂と天然木の粉末を混ぜ合わせて作られた製品は「樹脂木」と呼ばれることもあります。
・人工木ウッドデッキのメリット
人工木は、品質が安定しており腐食することもほとんどないため、湿度の高い場所での仕様にも適しています。基本的に塗装の塗り直しは不要で、日常的なメンテナンスといえば、表面を掃除するだけで大丈夫です。また、価格帯は製品により差がありますが、比較的手頃な価格のものが多いため、導入コストを抑えることができます。
人工木ウッドデッキのデメリット
人工木ウッドデッキは品質が均一なぶん、天然木に比べると風合いが人工的で、単調な印象になりやすいです。また、安価な人工木ウッドデッキのなかには耐久性が低い製品もあり、紫外線を浴びることで表面が粉を吹くように劣化してしまうケースもあるようです。
まとめ
●天然木ウッドデッキの特徴
・木材本来の自然な風合いと質感が魅力
・耐久性の高いハードウッドは価格が高い
・長持ちさせるためには適切なメンテンナンスが必要
●人工木ウッドデッキの特徴
・品質が安定していてメンテナンスが容易
・価格が安い製品も多い
・均質で単調な印象になる場合もある
おおまかには上記のような特徴がありますが、製品によっては安い天然木デッキよりも、高機能な人工木デッキのほうが高いケースもあります。価格だけではなく、材料の特徴や機能を比較しながら適切な素材を選びましょう。